
レジリエンスを高める研修が必要な3つの理由とは?徹底解説!
今回はレジリエンスを取り上げます。
主にビジネスの場面において、レジリエンスは注目を集めています。
ストレスや予想外で困難な出来事が起きても、それを乗り越え適応する力のこと。
これがレジリエンスであり、精神的回復力とも言われています。
予想外の事態が発生することは、仕事をしていれば誰しも経験します。
コロナや災害など社会情勢の影響を受けたり、クライアントとのやりとりの中で問題が発生したりと、困難な状況に直面することはあるでしょう。
そんな中でも様々な状況に適応し、自分で自分の気持ちを立て直せる力こそ、レジリエンスなのです。
最近ではレジリエンスを特集した、企業での研修や講演会の実施も増えていますし、私も企業での登壇経験があります。
そして私が開発した心理学理論も、普段はメンタルヘルスの分野で語られていますが、レジリエンスを高める上で効果抜群です。
そこで今回は独自の視点から、レジリエンスを高める方法をお伝えします。
またストレスや困難な状況に遭遇した時に、うまく対応できるかどうかの分岐点についても解説します。
そしてレジリエンスを高める研修が必要な理由もお伝えします。
●レジリエンスを高める研修が必要な3つの理由
「なぜレジリエンスを高める必要があるのか?」
この様に思われている方も多いですし、研修や講演会を実施する必要がないと考えている人もいます。
ただしレジリエンスを高める上では、外部の研修や講演会を活用するのが特に効果的です。
3つの理由がありますので、順番に解説します。
1、ストレスや困難な状況はなくならないから
ストレスや予想外で困難な出来事が起きても、それを乗り越え適応する力のこと。
これがレジリエンスですが、働く以上ストレスや困難な状況はなくなりません。
コロナや災害など突発的な出来事もあれば、困難なプロジェクトに直面したり、ストレスフルな状態で働くこともあるでしょう。
異動をしたり役職が変わっても、ストレスや困難な状況は続くのです。
一度や二度であれば気合いで乗り越えられたり、上手くやり過ごすこともできるでしょう。
ですが定期的にストレスや困難な状況に襲われるので、レジリエンスを高めておかないといずれ問題が発生します。
心身の健康を崩してしまい、休職や離職につながることもありますし、燃え尽き症候群の様な状態になることもあるのです。
2、職場の人間関係に左右されるから
「私たちの悩みの原因のほとんどは、人間関係によるものだ」
これは『嫌われる勇気』でも有名になった心理学者アドラーの残した言葉です。
つまり仕事の悩みも原因を分析すると、人間関係が横たわっています。
たとえば理想と現実のギャップに悩んでいても、なぜ悩んでいるのかと原因を掘り下げると、同僚と比較していたり上司の期待がプレッシャーになっているかもしれません。
もし外部の研修や講演会を実施せず、社内のみでレジリエンスを高めようとすると、十分な効果が期待できない恐れがあるのです。
1on1やMTGでレジリエンスを高めようにも、もし人間関係に悩んでいる社員がいた場合、その時点で心を閉ざしてしまいます。
たとえば上司との関係に悩んでいる部下がいて、上司からレジリエンスを高める方法を伝えられても、素直に聞こうとしないのです。
外部から専門家を招き研修することで、余計な先入観をなくした状態で学び、早くレジリエンスを高めることが期待できるのです。
3、モチベーションアップとメンタルヘルスの両方に効果が期待できるから
レジリエンスの研修を実施すると、モチベーションアップにつながります。
ちなみにレジリエンスは、精神的回復力とも呼ばれます。
モチベーションアップだけでなく、メンタルヘルスの内容にもつながるのです。
つまり両方の良いところを取ることができるとも言えます。
モチベーションアップとメンタルヘルスは、個々の社員の状況によって重視する内容は異なります。
たとえばメンタル不調を抱える社員に、モチベーションを上げる方法を伝えても、「それどころではない…」と思うでしょう。
ただし特に私が実施するレジリエンスの研修や講演会は、モチベーションアップとメンタルヘルス、両方の内容を一度にカバーできるとも言えます。
個々の社員の状況に関係なく、多くの社員にとって有意義な機会になるのです。
●レジリエンスを高める方法2ステップ
次に独自の心理学理論を用いて、レジリエンスを高める方法を解説します。
専門用語を理解する必要はなく、非常にシンプルな方法を実践することで、レジリエンスを高めることができます。
2つのステップを繰り返し実践することで、
自分で自分の気持ちを立て直せる様になります。
ステップ1:自分で自分の気持ちを声に出す
まず最初の方法が、自分で自分の気持ちを声に出すこと。
独り言でOKですので、考えていることをブツブツ声に出してください。
上手くいかず悩んでいたり、ストレスによって苦しんでいる時は、自分の気持ちを声に出していません。
声に出さず、頭の中で考えを巡らせているのです。
私たち人間の脳は頭の中で考えるほど、ネガティブ思考が増大する習性があります。
一説には1日に考える事柄の9割が、ネガティブな内容だと言われています。
ネガティブ思考をするほど、ストレス耐性も弱くなります。
困難な出来事が起きた時に、それを乗り越えることができなくなるのです。
ここでのポイントは、「まず自分で声に出すこと」です。
いきなり誰かに吐き出さないでください。
誰かに自分の気持ちを吐き出せば、一時的にはスッキリするでしょう。
ですが話を聞かされた相手は、決して良い気分はしません。
「こっちまで苦しくなってきた…」
「また同じ話だよ…」
相手にネガティブな感情が移るので、人間関係が悪化する可能性もあるのです。
私は「心の便秘」という言葉を使いながら、声に出さないことの悪影響を解説しています。
心の中で便秘状態になる様に、声に出さないとストレスに負けてしまうのです。
ステップ2:「どうしたいのか?」と問いかける
そして自分の気持ちを声に出した後は、「どうしたいのか?」と問いかけます。
「どうしたいのか?」の主語は自分自身。
レジリエンスを高めるには、自分を主語に問いかけることが不可欠です。
逆に言えばストレス耐性が弱まったり、急な状況の変化に苦しんでしまう時ほど、自分を主語に問いかけていません。
自分以外の周りのことを考え始めます。
「した方がいい」
「するべきだ」
「しなければいけない」
「して欲しい」
「してあげる」
たとえばこれらの言葉は、自分以外の誰かのことを先に考えています。
どれだけ相手のことを考えても、相手の気持ちはわかりません。
正解のわからない問題を解いている様なもので、結論が出ず周りに振り回されてしまうのです。
また「どうすればいいのか?」と考えるのも、悩みがちな人の傾向です。
「私はどうすればいいの?」という様に、周りに答えを求めてしまうので、自分で状況を抜け出せず苦しんでしまいます。
「どうしたいのか?」という問いかけは、主体的に行動し解決策を導く上で不可欠です。
レジリエンスが高まる人は、「どうしたいのか?」と問いかける習慣があります。
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株式会社マイルートプラス代表取締役 |
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カスハラ対策でクレーム・トラブルに負けないメンタルを作る!社員が自力でメンタルを立て直せる実践型研修・コンサルティングプログラム 高校教員を経て、独立した2017年から7,000名以上のお客様を支援。自身もカスハラを受けた経験があることから、企業におけるカスハラ対策をサポート。カスハラやクレームを受けても現場の社員や管理職が自力でメンタルを立て直せる3ステップを開発。 |
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