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1.メンタルヘルスとは何か

(1)メンタルヘルスを取り巻く状況

●メンタルヘルスとは?

イメージメンタルヘルスとは「心の健康」のことであり、特別な精神疾患を患う人の問題だけに限定されるものではない。心の病気にかかっていなければ健康であるとは、必ずしも言い切れないからだ。「心が健康である」とは、前向きな気持ちを安定的に保ち、意欲的な姿勢で環境(職場)に適応することができ、イキイキとした生活を送れる状態のことである。

しかし近年、職場を取り巻く環境が大きく変化し、複雑な人間関係や長時間労働などのストレスによって、メンタルヘルスに不調をきたす人が増えている。そのため企業には、多様なストレスを最小にできるよう、従業員が抱える問題に焦点をあて、解決支援に取り組むことが求められている。

●メンタルヘルスと過重労働

メンタルへルス不調者が出ると、業務に支障が生じるだけではない。長時間労働などが原因で従業員が精神疾患に罹患し、会社の過失が認められると、損害賠償責任を問われることになる。リスク管理の点からも、非常に大きな問題と言えるだろう。

実際、長時間労働などによる過重労働がメンタルヘルス不調の発症原因(促進要因)になっていると、以前から指摘されている。労災の新しい認定基準でも、長時間労働を心理的負荷と捉え、うつ病発症の原因と考えるようになったため、留意が必要だ。例えば、発症直前の1ヵ月間に160時間を超える時間外労働があったなど、極度の長時間労働が認められれば、労災と認定される可能性がある。

(2)近年におけるメンタルヘルス関連対策の流れ

●四つのメンタルヘルスケアからストレスチェック制度へ

イメージメンタルヘルスへの関心が高まる中、近年、厚生労働省ではメンタルヘルス関連対策をどのように進めているのか。主だったものを見ると、まず2000年に「事業場における労働者の心の健康づくりのための指針」を発表している。この指針では、労働者自身による「セルフケア」、管理監督者による「ラインによるケア」、事業場内の健康管理担当者による「事業場内産業保健スタッフ等によるケア(内部EAP)」、そして事業場外の専門家による「事業場外資源によるケア(外部EAP)」という四つのメンタルヘルスケアの推進の重要性が示された。

しかし、自殺者が3万人を超える状況が続いたことなどから、2010年に「自殺・うつ病等対策プロジェクトチーム」を発足。「職場におけるメンタルヘルス対策・職場復帰支援の充実」が掲げられ、「管理職に対する教育の推進、職場のメンタルヘルス対策に関する情報提供の充実」「職場におけるメンタルヘルス不調者の把握および対応」などの施策の実践により、一人ひとりを大切にする職場づくりを推進すると表明した。

そして、2013年には「第十二次労働災害防止計画」が始動。2017年までに労働災害による死亡者数を15%以上減少、労働災害による死傷者数(休業4日以上)を15%以上減少させること(いずれも2012年比)を計画の全体目標とし、六つの重点施策を打ち出した。その中の一つが「労働災害、業務上疾病発生状況の変化に合わせた対策の重点化」であり、健康確保・職業性疾病対策としてメンタルヘルス対策が挙げられ、以下の取り組みが示された。

【メンタルヘルス対策で示された取り組み】
  • メンタルヘルス不調予防のために職場改善の取組
  • ストレスへの気づきと対応の促進
  • 取組方法の分からない事業場への支援
  • 職場復帰対策の支援

このような長年の取り組みを経て、2015年に心理的な負担の程度を把握するための検査(ストレスチェック)、また、その結果に基づく面接指導の実施等を内容とした「ストレスチェック制度」が新たに創設された。メンタルヘルス不調が予想される人材を早期に発見し、面接指導を行い、メンタルヘルス不調を未然に防いでいこうとする取り組みである。

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