
コールセンターでスタッフが突然辞める理由と予防ケアについて
今回はコールセンターで働くスタッフのメンタルケアについて解説していきます。
コールセンターで働く方からの相談は、私のもとにも数多く寄せられています。
本人から相談が寄せられることもあれば、管理職や経営者などマネジメント層から相談が寄せられることもあります。
コールセンターでスタッフとして働く上では、ストレスへの対応やメンタルケアが課題になります。
ストレスをため込み休職や退職につながったり、メンタルの不調を起こしてしまうこともあるからです。
ですがコールセンターでのメンタルケアについては、効果を実感できていないという声も一定数あります。
考えられる対応は行なってきたものの、根本的な対策につながっていないと悩む声も多いのです。
コールセンターのメンタルヘルスについては、私も研修や個別の相談を通してお伝えしてきました。
今回はよく相談が寄せられるテーマである、「スタッフが突然辞める理由」と今からできる予防ケアを解説します。
●実は「突然」辞めているわけではない
「スタッフが突然辞める…」
こうした相談はよく寄せられますが、実は突然辞めているわけではありません。
周りから見れば突然でも、本人の中では予兆があるのです。
悩みやストレスを抱え込み、限界を迎えた時に辞めてしまうのです。
つまり事前にスタッフの予兆に気づけば、未然に対処できるのです。
「具体的にはどんな予兆が出ているのか?」
スタッフが辞める理由になる要素を3つにまとめました。
●理由1:クレーム続きでメンタルが疲弊した
コールセンターで働いていれば、ほぼ間違いなく電話越しからクレームが飛んできます。
全くの初対面で顔も見えないからこそ、相手も強気で言葉を浴びせてくるのです。
理不尽に思えるクレームを受けて、メンタルがやられてしまうのです。
もちろんクレームへの対応については、研修やマニュアルで扱われているでしょう。
ですがその場を上手く丸められても、クレームを受けた心の傷は消えません。
「怒られてショックだった…」
「上手く対応できず悲しかった…」
「翌日も昨日のトラブルを引きずっている…」
次第にメンタルが疲弊し、仕事を続けることができなくなってしまうのです。
●理由2:ストレスを抱え込んでしまった
そしてストレスを自分で抱え込んでしまえば、常にネガティブな気持ちになってしまいます。
先ほど紹介した心の傷も、仕事が終わった瞬間に切り替えられるとは限りません。
帰宅後もストレスを引きずってしまえば、憂うつな時間ばかり過ぎるのです。
そして翌日にもストレスを引きずれば、仕事にも悪影響が出てしまいます。
たとえその場を一時的に乗り切れても、メンタルケアの方法を学び実践できなければ、モヤモヤした気持ちを心の中にため込んでしまいます。
●理由3:相談できる人がいない
悩みやつらい気持ちを抱え込んでしまうのは、相談できる人がいないからです。
もちろんカウンセラーを常駐させたり、上司がフォロー体制を整えていれば、物理的には相談できる環境はあるでしょう。
「こんなことを相談してはいけない」
「周りにどう思われるか気になり相談できない」
たとえば上記の様にスタッフが思っていれば、体制を整えても活用されないのです。
あるいは上司との関係が上手くいっていないと、相談できないと思い込んでしまうのです。
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株式会社マイルートプラス代表取締役 |
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