
職場のカウンセリング窓口が利用されない4つの原因と改善策
今回の内容は企業の人事担当者や経営者の方、産業医や産業保健師の方から定期的に寄せられる相談です。
職場でカウンセリング窓口を設置し、社員のメンタルケアを推進する企業は増えています。
外部機関を活用するケースもありますが、社内でいつでも相談できる窓口を設置することで、社員のメンタル不調や休職を未然に防ごうとしているのです。
確かに試みとしては素晴らしいのですが、「せっかく窓口を作ったのに利用されない(利用が少ない)」という声もあります。
私はこれまで7,000名以上のお客様のセルフケアを支援し、企業で研修や講演会も実施してきました。
年齢や性別や職種や役職を問わず数多くの方に関わらせていただく中で、職場のカウンセリング窓口が利用されない理由も見えてきました。
そこで今回は独自の視点から原因と改善策をお伝えします。
●職場のカウンセリング窓口が利用されない原因とは?
私がこれまでクライアントと関わる中で感じたのは、職場のカウンセリング窓口が利用されない原因は4つあります。
どれか1つに該当することもあれば、複数に当てはまることもあります。
1、評価やキャリアに影響すると考えている
カウンセリング窓口を利用することで、自身の評価やキャリアに影響すると考える人はいます。
「守秘義務はあるけど、裏で情報共有されているのではないか?」
「相談へ行くことで出世ルートやキャリアから外れたらどうしよう…」
決してそんなことはないのですが、こうした疑念を抱いてしまうのです。
長い目で見て評価やキャリアに傷がつくと考え、現在悩んでいることを相談せず溜め込んでしまう人もいます。
2、何を相談したら良いかわからない
悩みがないことはないのですが、いざカウンセリング窓口を利用しても、何を相談したら良いかわからなくなるケースがあります。
言葉が出てこなくなり、何のための時間なのかわからなくなれば、そもそも利用しないと考えるのです。
もちろん口から言葉が出てこなくても、カウンセリング窓口を利用することで気持ちが楽になったり、新たな視点に気づけることはあるでしょう。
ただし「何かを相談したい」という動機がないと、相談へ行こうとしないのです。
3、相談するほどでもない
仕事で悩んでいることがあっても、カウンセリング窓口で相談するほどでないと考える人もいます。
友達や家族に不満や愚痴を吐き出して終わってしまうのです。
一時的なガス抜きはできますが、悩みが根本的に解決しておらず、再び悩みを抱く様になってしまいます。
ただしカウンセリング窓口よりも手軽なので、周囲にモヤモヤを吐き出しがちになるのです。
あるいは周囲にモヤモヤを吐き出さずとも、自分の中で溜め込んでしまうケースもあります。
4、カウンセリング窓口の存在を認知されていない
「カウンセリング窓口があるのを知らなかった」
こうした声も意外とあります。
普段から仕事をしていると、カウンセリング窓口の存在に気づかなかったり、目に留めていないケースもあるのです。
社内報やメール等で周知していたとしても、思っている以上に社員に認知されておらず、ギャップが生まれているかもしれません。
認知されていなければ、利用者も増えないのです。
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株式会社マイルートプラス代表取締役 |
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