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専門家コラム

働く人の8割が強いストレスを抱えている!

2024-01-25 テーマ: メンタルヘルス

はじめまして。

精神科産業医の後藤 剛と申します。

 

“精神科産業医”という言葉をはじめて見た方も多いと思います。精神科(専門医レベル)をベースとして、産業医活動に積極的に取り組んでいる医師とご理解ください。

私は日本精神科産業医協会に所属して、研修会で学んだり、地域を越えて連携しています。

 

厚生労働省の令和4年度労働安全衛生調査にて、「働く人の82%が、仕事に関することで、強い不安、悩み、ストレスを感じている」ことがわかりました。私は長年「6割」と認識していましたので、今回の「8割」という数字を見て正直驚きました。

 

ストレスの内容としては、「仕事の量」「仕事の失敗、責任の発生」「仕事の質」「対人関係(セクハラ・パワハラを含む)」が上位を占めていました。ちなみに「会社の将来性」「顧客、取引先等からのクレーム」「役割・地位の変化等(昇進・昇格、配置転換等)」がそれに続きます。

私は「新型コロナ禍の影響で職場ストレスが増えたのかな?」と考えたのですが、ストレスの内容を見ますと、必ずしもコロナのせいだけでは無いと感じました。

 

50人以上の事業所では毎年ストレスチェックが実施されていると思います。私は約40の事業所と契約しているのですが、高ストレス者の割合は10〜20%といったところです。高ストレス者の判定では、単に強いストレスがかかっているだけでなく、ストレス反応(気分の落ちこみや不眠といった具体的な反応)、周囲(上司・同僚・家族)からのサポート不足も必須要素となるため、単純に比較はできません。

 

しかし、ストレスチェックでの高ストレス者(10〜20%)は氷山の一角であり、その奥には単純計算で60〜70%の予備軍が隠れているわけです。それに加えて、「仕事以外のストレス」を抱えている方もいるわけですから、企業に関わる精神科産業医としては不安を覚えずにはいられません。

 

このようなストレス社会を乗り越えていくヒントを、精神科医・産業医の視点から皆さんにお伝えしていきたいと思います。どうかお付き合いのほどよろしくお願いします。

産業メンタルヘルスケア株式会社 代表取締役(精神科産業医)
働く皆さんに、心と身体の健康を。 それを支える管理職・人事労務の皆さんに最大限のサポートを。
精神科専門医・精神保健指定医、そして産業医・労働衛生コンサルタントとして活動しており、多数の法人・公的機関にてセミナー講師や産業衛生コンサルタントを務めています。

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