成果評価でのフィードバック: コーチからのアドバイス
業績・成果評価のタイミングは、マネージャーにとってストレスの多い時期です。部下の成果やパフォーマンスを評価するのは簡単なことかもしれませんが、親身になってフィードバックを行うには練習が必要です。Intellectのエグゼクティブ・コーチ、ロビン・カムが、パフォーマンス・レビューを最大限に活用するためのヒントをご紹介します。
フィードバックの準備
マネージャーとしてフィードバックを行う場合、簡潔かつ正確に伝えるだけでなく、部下の気持ちを察することが大切です。「私たちは皆、人間であり、フィードバックを受けるためにここにいるのです。なぜなら、どの段階、どのレベルであっても、そのフィードバックから成長し、学ぶことができるからです」とRobynは言います。
そのことを最初から念頭に置いて、レビュー期間中の部下の仕事ぶりについて、次のような質問をして振り返りを始めることが大切です。
フィードバックの3つのルール
フィードバックのやり方は、評価そのものと同じくらい重要です。Robynは、パフォーマンスレビューのセッションで、以下のヒントを参考にすることを提案します。
1. 個人の性格や傾向ではなく、行動に注目する。
職場のメンバーの性格よりも、行動や言動に注目することが重要です。「あなたは24時間365日、彼らと一緒にいるわけではないことを忘れないでください」と、Robynは言います。"私たちは、その時間と空間の中でその人と働いた経験についてしか、確かめることができないのです。"
そのため、職場での行動を性格と関連付けるのは不適切かもしれません。例えば、月曜日の朝、会議に遅刻しがちな同僚は、必ずしも遅刻魔ではないかもしれません。それに、子供を学校に送っていくなど、個人的な理由もあるかもしれません。時間厳守を強調する場合は、「あなたは遅刻する人だと思う」というような一律の表現ではなく、特定の行動について言及するようにしましょう。.
2. 具体的な例を挙げる
人事考課でフィードバックをする際には、具体的な例を挙げて背景を説明しましょう。たとえば、ある行動に着目したプロジェクトや会議、そのときの状況について言及するのです。
「例えば、その日、その時ではなく、その環境、その状況など、具体的な例を挙げることが本当に重要です。なぜなら、そのフィードバックをすべて取りまとめると、その人が別のタイプの会議や別の空間で違った行動をとるかもしれないからです」とRobynは述べています。
時には、部下の仕事がプライベートな出来事に影響されることもあるかもしれません。後者を常に把握することは必ずしも上司の義務ではありませんが、具体的に説明することで、今後同様のシナリオがあった場合に、部下が成長し、より良いパフォーマンスを発揮できるようになるのです。
3. 正確に、公平に、正直に、素直に、思いやりをもって
要するに、自分が聞きたいように部下にフィードバックすればいいのです。「私たちは皆、チームであり、互いに成長し、伸ばし合い、支え合いたいと願っています」とRobyn。「だから、フィードバックをするときは、たとえそれが批判的なフィードバックや建設的なフィードバックであっても、優しい言葉で伝えるといいんです。
評価セッションに入る前に、公平で思いやりのある方法でフィードバックをする方法を考えてください。婉曲的な表現(例:「あなたはとても個性的だ」)を避け、率直な表現をすることで、誤解を防ぎ、部下があなたのフィードバックを正確に理解できるようにします。
フィードバックが建設的で合理的なものであれば、自信を持ってストレートに伝えることができるはずです。褒めることでバランスをとるのは良いことですが、気分を良くするために毎回褒める必要はないとRobynは言います。
Intellect Japan 株式会社 企画チーム | |
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