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専門家コラム

【障がい者雇用】各々の能力に合った業務で意識管理を行う①

2019-03-18 テーマ:

精神障がいは、目に見えない、程度が分かりにくい障害であるがゆえに、

共に働く同僚や指導役となる上司は、「どこまで注意してよいのだろう」

「とにかく負荷をかけてはいけない」と、いまひとつ精神障がい者を

職場内で自然に受け入れられていないことが多くあります。

 

障がい者とはいえ、全てにおいて健常者よりもハンディキャップが

あるというわけではありません。

その障がいに応じて、または、その人の個性に応じて、他の職員よりも

特定の作業の遂行能力に長けている、という精神障がい者の方もいます。

 

そのような精神障がい者の方々の特長をいまひとつ活かしきれていない

職場が多くあるように感じるのが現状です。

 

それは、どうしてなのでしょうか。

 

厚生労働省の調べによると、精神障がい者の離職の理由の第一位が

「職場の雰囲気・人間関係」によるものです。

第二位は「賃金、労働条件に不満」でした。

意外にも、疲れやすく体力意欲が続かなかった、症状が悪化(再発)した、

などの要因は上記の理由よりも割合が低く、障がい自体による離職というより、

居心地の悪さやモチベーションの保てなさによる就労継続の難しさが

根底にあるように思います。

 

もちろん、職場での人間関係のうまくいかなさは障がい特性によるものも

考えられますが、障がいをもつ従業員の能力に見合った、本人がやりがいを

見出せる内容の業務を任せることができていない、という状況も離職理由の

ひとつになるのではないでしょうか。

 

精神障がい者の雇用が進むいま、雇用する側の’能力を見立てる力’が

求められています。これは一般社員に対しても同じことが言えますが、

対精神障がい者となると、あまり障がい者従業員のキャリアアップに

つながらない見立てになることがしばしばです。

 

次回は、どのようにしたら精神障がい者の人たちがやりがいをもって

働き続けることができるのかについて、お話ししたいと思います。

キューブ・インテグレーション株式会社 コラボレーター
公認心理師/臨床心理士 【専門領域】障がい者雇用の企業支援、精神障がい者の採用・定着・育成支援
精神科クリニックのディケア、小児専門クリニックでのアセスメント、公立学校でのスクールカウンセリングの研修を経験。その後、加えて教育現場でソーシャルワーカーとして事業に携わっていた。そのほか、私設カウンセリング室にてカウンセリング業務に従事。

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