メンタルヘルス.jpトップ > 専門家コラム > 変化と人のこころ①
このエントリーをはてなブックマークに追加
専門家コラム

変化と人のこころ①

2017-03-09 テーマ: 人事支援

現代社会は、情報化、グローバル化が進み、常に変化しています。
企業においても、それに伴って事業の多様化、組織統合など、
多くの変化が起こっています。
変化を受け入れ、適応していくことが、
今の私たちには求められていると言えます。

 

変化には、外的変化と内的変化があります。
外的変化とは、現実の出来事が変わることを指し、
一方、内的変化とは、自分自身の内面(こころ)が変化することを指します。

 

ウィリアム・ブリッジズの「トランジション理論」では、
トランジション(変化)には、
①何かが終わる段階、
②ニュートラルゾーンの段階、
③何かが始まる段階、があるとしています。

 

この流れを、部署が変わる(外的変化)状況を例にとって考えてみましょう。
部署を変わった時、
①の段階では、以前の業務や以前の部署の仲間や場所を失います。
新しいことを始めるためには古いことを終わらせなければならず、
喪失の時期と言えます。

 

本人が望んだことそうでないこと、能動的受動的なことに関わらず、
喪失するということは心理的な痛みを伴います。
現実が受け入れられないために現実を見ようとしない・抵抗する、
無感覚、過去にしがみつく、怒り・罪悪感・恐怖心などが生じ、
ショック状態に陥ります。

 

そのため物事をうまく終わらせることがより容易でなくなります。
前の部署を懐かしみ、前の部署の良いところばかり話したり、
仕事の引継ぎがなかなか進まなかったり、
周囲にイライラ感をぶつけたりという行動に表れたりもします。

 

次回は、➁と③の時期について、説明させていただきます。

 

キューブ・インテグレーション株式会社 シニアコラボレータ―
臨床心理士、キャリアコンサルタント、CEAP(国際EAPコンサルタント) 【専門領域】産業精神保健、危機介入
医療機関や教育機関にカウンセラーとして従事。その後、EAP事業会社にて、人事・管理職・産業保健スタッフへのコンサルテーションや組織介入を中心に企業のメンタルヘルス支援に携わる。他、大学のハラスメント相談員、再就職支援会社のスーパーバイザー。

専門家コラムナンバー

 専門家コラムバックナンバー一覧へ

メンタルヘルスサービスをお探しの企業様へ

『メンタルヘルス.jp』の掲載企業・サービスについて事務局のスタッフが、ご紹介・ご案内いたします。

  • 掲載企業に一括お問合せが可能です
  • 特定の企業に絞ってのお問合せもできます
  • 企業選定のご相談も承ります

まずは下記「お問合せ」ボタンをクリックし、ご連絡先、ご要望等を入力の上、事務局までお気軽にお問合せください。

お問合せ
プライバシーマーク