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「メンタルヘルス」の注目ニュース

ストレスチェック結果の男女別調査

[2023.11.01]

ネガティブ回答トップは男女ともに「一生懸命働かなければならない」

株式会社ドクタートラスト(本社:東京都渋谷区、代表取締役:高橋雅彦、以下「ドクタートラスト」)のストレスチェック研究所では、ストレスチェックサービスを利用した累計受検者163万人超のデータを活用し、さまざまな分析を行っています。

今回は2022年度にストレスチェックサービスを利用した受検者のうち、およそ41万人の結果を男女別に分析、それぞれの傾向や特徴を調査しました。

<調査結果のポイント>
2022年度のストレスチェック結果を男女別にみると、以下の傾向、特徴がありました。
・ 男女ともに、不良回答の上位設問は「一生懸命働かなければならない」、「かなり注意を集中する必要がある」、「勤務時間中はいつも仕事のことを考えていなければならない」
・ 女性は、設問「上司からのサポート」に不良回答者が多い
・ 男性は、設問「高度な知識や技術が必要なむずかしい仕事だ」に不良回答者が多い
・ 女性のほうが、家族や友人からのサポートが良好だと感じている人が多い

<はじめに>
ストレスチェック制度は、2015年12月以降、従業員数50名以上の事業場で年1回の実施が義務付けられています。制度開始から7年が経過し、当初の設問数57項目版ではなく、ワーク・エンゲイジメントなどが測定でき、職場環境改善により効果的な80項目版が今では主流となりました。

今回の調査では、2022年度にドクタートラストでストレスチェックを受検した方のうち、410,352人の最新結果から、男性・女性の結果の特徴をご紹介します。

<性別での良好・不良回答>
1. 男性、女性の不良回答
ストレスチェックは、80の各設問に対して「そうだ」、「まあそうだ」、「ちがう」、「ややちがう」の4択形式で回答します。

男女ともに、不良回答1位は「一生懸命働かなければならない」、2位「かなり注意を集中する必要がある」、3位「勤務時間中はいつも仕事のことを考えていなければならない」となりました。

また男性は、「高度の知識や技術が必要なむずかしい仕事だ」が6位にランクインしている点が特徴的です。一方、女性では、7位に「どのくらい気軽に話ができますか?(上司)」、10位に「あなたの個人的な問題を相談したら、どのくらいきいてくれますか?(上司)」がランクインしていました。

これらを踏まえると、男性は「高度な知識や技術が必要となるような業務を求められること」が、女性は「上司とのコミュニケーション不足」をストレスに感じている方が多いと考えられます。

※経済産業省「「働く女性の健康推進」に関する実態調査」(2018年)で、女性従業者に対して、勤務先で女性特有の健康課題や症状で困った経験の有無を質問したところ、月経関連の症状が72%、PMS等が43%という結果となりました。ストレスチェックのうち「身体反応の領域」では、女性ホルモンが心身に影響を与える項目が多いため、今回の比較からは除外します。

2. 男性・女性の良好回答
男女ともに良好回答1位は「職場で自分がいじめにあっている(セクハラ、パワハラを含む)」、2位「自分の職務や責任が何であるか分かっている」、3位「家庭生活に満足だ」となりました。

男性は「職場では、(正規、非正規、アルバイトなど)色々な立場の人が職場の一員として尊重されている」が9位に、また女性は「あなたが困った時、どのくらい頼りになりますか?(配偶者、家族、友人等)」が9位にそれぞれランクインしている点が特徴的でした。

さらに、配偶者、家族、友人等からのサポートの設問「どのくらい気軽に話ができますか?( 配偶者、家族、友人等)」、「あなたの個人的な問題を相談したら、どのくらいきいてくれますか?(配偶者、家族、友人等)」に関しては、男女ともに良好回答にランクインしており、両設問とも女性の回答割合が4%以上高いことがわかります。

つまり、配偶者、家族、友人との関係は、女性のほうが良好だと感じている人が多いと考えられます。

<さいごに>
男女ともに、不良回答・良好回答のランキング1位~3位は同じ設問がランクインしました。その中でも男性は業務内容、女性は上司からのサポートにストレスを感じている人が多いという特徴が見られました。一方で、女性は配偶者や家族、友人からのサポートには満足している人が多い傾向にあるようです。

女性の不良回答である上司からのサポートは、日頃からコミュニケーションをとることで改善される可能性が高い項目といえるでしょう。
 

<調査対象>
調査期間:2022年4月1日~2023年3月31日調査対象:ドクタートラスト・ストレスチェック実施サービス2022年度契約企業・団体の一部
企業・団体数:1,162
有効受検者数:410,352人(男性259,817人、女性150,535人)

 

◆本リリースの詳細は、こちらをご覧ください。

(株式会社ドクタートラスト / 10月31日発表・同社プレスリリースより転載)

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