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専門家コラム

早期離職を防ぐ!コロナ禍での新人対応

2021-01-26 テーマ: 新入社員

【ヒューマン・タッチ レター vol.73】

みなさん、こんにちは。ヒューマン・タッチ森川です。

先日、18回目の「人事担当者向けメンタルヘルス対策」の事例検討会を開催しました。

コロナ禍、WEBでの実施になって早1年、小規模な会ですが

毎回、人事労務担当の方からの生の事例の提供や、他社の対応の共有など

非常に熱く・濃い時間を過ごすことが出来ています。

 

中でも、最近は「新人対応」や「早期離職」に関する事例が多くなっているように感じます。

以前から、早期離職は、どの企業様でも大きな課題であり、

特に、メンタルダウンが要因の方が多く、担当者としては対応に迫られる

事案ではあると思います。

 

それが、このコロナ禍、一気に大きな問題となって吹き出た感覚を受けています。

昨年の新人の皆さんは、極端な事業所であれば、ほとんど出社がなく、

研修だけでなく、配属後の業務も、引き続きオンラインで、というところもあるようです。

 

OJTが例年に比べて縮小されていると、

「自分は現場で通用するのだろうか」

「先輩はどのように業務しているのだろうか」

「自分たちは、きちんと実力が備わっているのだろうか」

という不安が増大するようです。

 

会社(先輩や上司)も目をかけてあげたいけれど、

自分もオンライン、飲み会もなし、

まったく新人と接点が作れない状況で、対応に苦慮している。

他方新人は、不安や心配、また、相談先がない、などの理由で、

本人の中で大きくなった想いから、退職を申し出る。

会社は全く予期出来ず、突然の退職願に戸惑う、

こんな構造が見て取れます。

 

このような状況にどのように対処していく必要があるのでしょうか。

 

「入社時のセルフケア研修の実施」「相談先や健康管理スタッフの周知」

「メンター制度」「上司との1on1ミーティング」などが、

従来の新人へのメンタルヘルス対策の中心的な取り組みであったと思います。

 

しかし、コロナ禍ではこれらに加えて

「同期同士、横のつながりを育む、対面でのコミュニケーション」

「産業保健スタッフや外部心理職による定期的な個別面談の実施」

「外部専門家によるメンター制度の導入」

「1年目、2年目、3年目、定期的なセルフケア研修の実施」

などが必要になってくると感じています。

 

個別対応が必要なメンタル不調者に限って実施していた、継続的な専門家による支援を、

外部のメンターとして積極的に活用していくイメージです。

これば、本人を支え育むことにとどまらず、新人対応での上司や組織の課題を吸い上げ、

改善に向けて動いていくことが出来る方法であると感じています。

 

「しっかりとした3次予防は、1次予防、0次予防、ひいては健康経営への近道である」

私の考え方です。

 

株式会社ヒューマン・タッチ 代表取締役 臨床心理士 公認心理師
通算500社以上のコンサルティング、900件以上の復職面談、年間100件以上のセミナーをこなすメンタルヘルス対策専門コンサルタントです。
メンタルヘルス対策の仕組みづくり、個別休職復職支援、ラインケアセミナー、セルフケアセミナー、全員面談、ストレスチェック、職場環境改善、災害・自死等の危機対応など、「こころ」の視点から、「いきいき職場づくり」をトータルに支援いたします

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