
H事業場の参加型職場環境改善リーダを任されたAさんの苦悩②
事業部長から職場環境改善チームのリーダーを任命されたAリーダは、責任感が強く職場環境改善チームの成果を意識し過ぎ、効果測定の方法等に意識を取られて活動に踏み切れない状況でした。社内ファシリテータからの助言を受けて動き始めることができたのでしょうか?(詳細は前回第2回コラムをお読みください)
4点の助言を受けたAリーダは、助言内容について理解しました。
そしてこう考えました。
『そうだよな、あまり固く考えずにちょっとしたことからやれば良いよな。』
『事業部員全員が気軽に参加できるような内容だよな。』
よしよし。。。そうそう。。。
それから?
『ちょっとした施策。。。例えば、どんなこと???』
『企画して参加率が悪かったらどうしようか。。。』
『職場懇談会なんて企画すると、それじゃなくても忙しい皆に負担がかかるのではないだろうか?』
あれ??またまた難しい方向に思考がいってしまいます。
困り果てたAリーダは、とうとう事業部長にリーダの交代をお願いすることにしました。
几帳面で慎重であり、また部下思いでもあるAリーダですが、職場環境改善活動開始時の
リーダには向いていなかった様です。
その後、事業部長はBリーダを任命し、職場環境改善活動はまもなく動き始めました。
最初に取り組んだ内容は少人数単位の世代別職場懇談会でした。その懇談会で出た内容を参考にして施策が決まり、全事業部員を巻き込んでの活動が行われることになったのです。
Aリーダも管理職として、また一事業部員として、積極的に改善活動に参加しました。
この事例から
・事業部長のコミットメントの重要性
・立上げ時のリーダ適性
・まずは始動する(考えすぎない)
などの大切さがわかります。
Aリーダも立ち上げ時ではなく次期リーダであれば、きっと力を発揮して活動をステップアップできたことでしょう。
(コラム記事掲載予定テーマ)
第1回 健康経営、働き方改革、その成功の鍵は職場環境改善(済)
第2回 H事業場の参加型職場環境改善リーダを任されたAマネージャの苦悩①(済)
第3回 H事業場の参加型職場環境改善リーダを任されたAマネージャの苦悩②(本コラム)
第4回 参加型職場環境改善具体例(事例紹介)
・残業抑制~どう実行したか 等
第5回 参加型職場環境改善活動がもたらすセルフケアの力(事例紹介)
第6回 参加型職場環境改善の効果検証
第7回 参加型職場環境改善はやり続けないといけないの?
(職場環境改善活動継続のこつ)
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NECソリューションイノベータ株式会社 イノベーション戦略本部 シニアエキスパート(~2018/1勤務) |
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多くの人の「健康」と「生活する・働く」という事に向き合って30数年。社員にとっての母であり、時には厳しい父の役割を担ってきました。 私は、健康とは「元気に働くことができる」「能力を発揮することができる」「能力を伸ばすことができる」の3つが揃った状態と定義し、多面的に課題解決に取り組んできました。各企業様が「健康経営」に自然に取り組めるようにお手伝いしたいと思っています。 |
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- 参加型職場環境改善はやり続けないといけないの? (2018-03-30)