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「メンタルヘルス」対策の種類

厚生労働省は2000年に「事業場における労働者の心の健康づくりのための指針」を発表した。この指針では、「4つのケア」という枠組みをあげている。この「4つのケア」を継続的かつ計画的に実施することによって、メンタルヘルスケアを円滑に行なう必要がある。以下にそれぞれのケアについて説明する。

セルフケア

イメージセルフケアとは、従業員自らが心身の健康管理を日頃から責任をもって行うことである。身体と心の健康は表裏一体なので、心の悩みを1人で長期に抱え込んでいると、そのストレスで次第に身体にも変調をきたすようになる。ストレスを上手に発散することが重要だ。たとえば趣味を持ったり、気軽に悩みを相談できるような人間関係を構築したりするといった自分なりの発散方法を見つけて、ストレスを溜め込まないようにすることが必要である。そのためには、ストレスや不調に自分で気がつくことができるようメンタルヘルスの基礎知識を持ち、適宜、休養・回復を図り、場合によっては早期に専門家に相談することが大切である。

また、企業は従業員に対しメンタルヘルスの情報提供を行うことで、セルフケアの重要性を伝えていくことが必要である。

ラインケア

ラインケアは管理監督者が部下のメンタルヘルスをケアすることである。職場でメンタルヘルス不調者を早期に発見し、適切な対応をすることが重要だ。たとえ社内に保健スタッフや産業医を設置していたとしても、現場での早期発見が遅れればメンタルヘルス不調者は放置される可能性が高い。そのため管理監督者が専門家にいち早くつなげる役割を求められる。ラインケアが適切に実施されるためには、メンタルヘルスの基礎知識はもちろん、早期発見のサインの見極め方や声のかけ方、対応の方法などを身につける必要がある。管理監督者には、日頃から従業員とコミュニケーションを持ち、安心して相談してもらえる関係を構築していくことが求められる。

内部EAP

イメージ内部EAPとは、保健スタッフや産業医など、企業内に常駐する専門スタッフによるケアのことである。組織内で個々の従業員の相談に乗り、心身の健康の向上支援を行う。具体的にはカウンセリングや定期検診、健康管理に関する情報提供、外部機関への紹介など、専門的な立場からのケアである。企業内部に専門スタッフが常駐するメリットは、現場と連携できる点である。産業医が常駐していれば、メンタルヘルス不調者に対し、職場の労働状況やかかる負荷を勘案して対応を慎重に検討することができる。中小企業ではこうした健康管理スタッフを用意できないことが多く、その分セルフケア、ラインケアで補うことになるため、従業員に対するメンタルヘルス教育はより重要となってくる。

外部EAP

外部EAPとは、企業の外部機関と連携して実施するメンタルヘルスケアである。ちなみに、外部機関とは病気の治療を実際に担当する地域の専門医や、メンタルヘルス対策支援を専門に行う事業者のことを指す。このケアの特徴は外部からの客観的な視点とサポートを得られる点だ。専門業者はEAPプロバイダと呼ばれ、ストレス診断・カウンセリング・医療勧奨・メンタルヘルスの教育研修・人事や管理者へのコンサルテーション・復職支援プログラムなど多岐に渡るプログラムを用意している。これらの支援をアウトソースすることにより、自社で取り組むよりも安価で短期間のうちに従業員支援を実現できるようになる。またメンタルヘルス対策だけではなく、社員の仕事を含む個人的な問題解決支援なども扱っている事業者もあり、企業が直接介入しにくいプライベートの悩みをフォローすることも可能だ。

「4つのケア」を推進するために気をつけたいこと

企業がメンタルヘルスに対し「4つのケア」を推進するにあたっては、次の点に留意しなければならない。これらはメンタルヘルスケアを適切に実施するために極めて重要であり、原則として、しっかり守っていきたい。

  • 心の健康の問題を抱える従業員に対して、健康問題以外の観点から評価が行われがちな傾向が強いことを認識し、適正評価を心がける
  • 従業員が安心してメンタルヘルスケアに参加できるように個人情報の保護には十分注意する
  • メンタルヘルスケアを効果的に進めるために、組織の人事労務管理と密に連携をとり、適切な人員配置などに配慮する
  • 単に職場の問題だけではなく、従業員のプライベートの問題がストレスの原因である可能性も勘案する

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