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「メンタルヘルス」の最近の傾向

厚生労働省が企業に求める、
従業員のための適切なメンタルヘルスケア

政府が2010年6月に閣議決定した新成長戦略では、2020年までの目標として「メンタルヘルスに関する措置を受けられる職場の割合100%」が掲げられている。これを受けて、同年9月に職場での精神疾患を把握する方法を検討している厚生労働省の「職場におけるメンタルヘルス対策検討会」は、ストレス検査の義務付けを提言する報告書を公表した。

報告書には、労働者のプライバシーが保護されること、労働者が健康の保持に必要な措置を超えて、人事、処遇等で不利益を被らないこと等を基本的な方針として、次のような仕組みを導入することが適当だと示されている。

  1. <報告書のポイント>
  2. (1) 一般定期健康診断に併せ、ストレスに関連する労働者の症状・不調を医師が確認する。
  3. (2) 面接が必要とされた労働者は産業医等と面接を行う。その際は、上記ストレスに関連する
      症状や不調の状況、面接が必要かについて事業者に知らせない。
  4. (3) 産業医等は労働者との面接の結果、必要と判断した場合は労働者の同意を得て、
      事業者に時間外労働の制限や作業の転換などについて意見を述べる。
  5. (4) 事業者は、労働時間の短縮等を行う場合には、産業医等の意見を労働者に明示し、了解
      を得るための話合いを行う。
  6. (厚生労働省報道発表資料2010年9月:「職場におけるメンタルヘルス対策検討会」の報告書取りまとめより)

以前に提出されていた報告書案では、健康診断の問診票にストレス検査の項目を追加して自覚症状を確認する形式が提案されていたが、自覚症状の有無や医師との面接の必要性を、医師が企業側に報告する形であった。そのため「自覚症状のある労働者が不利益な取り扱いを恐れ、きちんとした検査はできない」など、プライバシー保護に関して懸念点があり、見送られていた。

今回の案はプライバシー保護を十分に考慮に入れ、ストレス検査を健康診断と別の枠組みにし、すべての企業が取り組みやすいようになっている。今後、労働安全衛生法改正の必要性やストレス検査に含める項目、検査費用の負担、医師の守秘義務などの問題も含めて議論し、早ければ2012年度からの実施を目指す。

メンタルヘルスに対する最も効果的な対策は、
不調者を出さないための予防である

イメージ厚生労働省の指針が求めているように、現在多くの企業にとって、メンタルヘルス不調者の早期発見と適切な対応が最優先課題である。すでに発症数に対応が追いつかず、メンタルヘルスケアが有効に行える環境を整備することが急務とされている。そのような状況の中、最近注目され始めているのが、メンタルヘルス不調の予防対策である。そもそもメンタルヘルスに対する最も効果的な対策は、不調者を出さない組織、職場環境づくりといわれている。いくらメンタルヘルスケアを実施しても、不調者が続出するような劣悪な職場環境、質の悪い管理監督者のマネジメントを放置している限り、問題が解決することはない。

予防としては、職場環境の改善と教育活動が大きな柱である。メンタルヘルスの予防の観点から、業務システムの効率化や人材の適正配置を行うことで環境によるストレスを軽減する。また、管理監督者へのリスクマネジメント教育を行ったり、従業員にメンタルヘルスケアの基礎知識を啓蒙したりすることで個々の予防意識を高めていくことが今後ますます重要になるだろう。

若者のメンタルヘルスの問題解決は人材育成の鍵でもある

また最近では、早期離職の問題から若者のメンタルヘルスが取りあげられるようになった。個人により違いはあるが、一般的に現代の若者はメールなどで情報を交換して育ってきたため、対面コミュニケーションで自分の気持ちを伝えることが苦手といわれている。対人関係のストレスに弱く、過重なストレスがかかると、メンタル不調に陥り、職場から逃避することで問題解決を図ろうとする症状が発症する傾向がある。またインターネットの情報と現実とのギャップに悩み、落ち込むことも少なくない。その現実に合わせて適応する努力をしないことも特徴のひとつともいえる。こうした若者が働きやすい職場環境を形成していくと共に、戦力となる人材としていかに育成するかが課題となっている。

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